ツール・ド・フランス - 今週のおさらい
まだまだ序盤なのに、おなかいっぱいな一週間でしたね。
stage 1 個人TT
スタート直後にランスのペダルが外れなければ、いきなりイエローだったかもしれない。 たったの2秒差。
ザブリスキーって名前を覚えた。 おまえもうちょっとうれしそうに笑ったらどお?
リザルトの上位は USA 出身の同窓会のよう。 つまり、すでにランス護衛軍ができているよ。
stage 2
ボーネンのカメラ目線でガッツポーズは、うううむ。まあいいか。
ボエックラーはかわいいやつ。ポルカドットをとれてよかったね。
stage 3
エリック・デッカー(デッケル)の大逃げは、見ているだけでニコニコしてしまう。たとえ決まらなくてもいいのさ。
マキュワンの秘密兵器に大爆笑。
Go Go Aussie!
スプリントしながら頭突きができるのはあんただけや。 でもやっぱり降格。 そりゃそーだ。 順当な裁定。
state 4 チームTT
CSCのサイトによると、チェーンが外れたかペダルが外れたか・・・何がおきたのかはっきりはわからないけれど、ほんの数ミリの乱れが今年のすべてをはっきりと変えた。
ザブリスキーの落車。 あまりにも悲劇的。
残り2kmでCSCは6秒リードしていた。
みんなで表彰台に登れたはずなのに。 アルプスまでイエローを着られたはずなのに。 バッソもタイムを稼げたはずだったのに。 TTT最高速度記録はCSCチームのものだったはずなのに。 せめて1km以内だったらよかったのに。
「でもそれが人生さ」
ザブリスキーはサバイバル訓練で死にそうになったことがあるそうだ。 訓練ではなく本当のサバイバルをきっと見せてくれるだろう。
「でも僕のツールはアルプスから始まるんだ」
バッソはクールに燃えている。 だいじょうぶだ。
それにしてもディスカバリーの隊列は芸術的な美しさだった。 風に乗って時速70キロで疾走するアートだ。
最高のチーム、周到な準備、確実な実行力。
スタンディングリストにはプランどおりにディスカバリーの護衛艦隊ができあがった。
でも、みんな知っている。 ランスにだってアンラッキーが起きるかもしれないんだ。
stage 5
スタートのとき、ランスはイエロージャージを着るのを拒んだそうだ。
「それは正しくないよ」
とにかく勝てばいいのさ、と言っていたテキサス男は、みごとにヨーロッパの騎士になった。文句のつけようもない立派なリーダーだ。
ボーネンにやっと雪辱したマキュワン。 おいらがまきゅあんだー、のガッツポーズ。
うはは! 勝利者インタビューで誰かにハッピー・バースダイ、って言ったの?
stage6
雨のゴール。マンジャンの悲劇。
大声援の中、晴れがましい我が町のゴールまで、あとたったの数百メートルだった。
まるで映画のようなドラマが、目の前でおきてしまう。 それがツール。 だからツール。
うずくまって頭をかかえるマンジャンのスローモーションでフェードアウトして、エンドロールを流そう。 キャストのリストにも他の名前はいらない。
今日だれが優勝したかなんて憶えているわけがないさ。
stage7
(スタート前、選手たちはロンドンのために黙祷を捧げたそうだ。 )
キャラバンは国境を越えてドイツへ。
故郷に錦の水玉ジャージ。 ゲルマン男ウェーグマン、満面の笑顔。
見ているこっちもうれしいよ。 一週間の終わりにふさわしい、いい笑顔。
さて、と。
おっと、明日もレースだったっけ。
ふう・・・ ストレッチでもしとこっと。
Comments
とても素敵なツール寸描、楽しく拝見しています。
ツールはサニーサイドと反対側の対比が鮮やかですが私が胸打たれるのはやはり悲劇の主役たちです。
うなだれて一人ゴールに向かう若きアメリカンの後ろを静かに追走するチームカーの群れ、まるで葬送行進のようでした。
地元の熱狂ゴールを夢見て夢破れたオールドフレンチ、すべて愛すべきツールの主役たちです。
Posted by: 新米モールトニア | July 09, 2005 10:11 AM
新米モールトニア さん、
コメント、どうもありがとうございます!
マンジャン、とうとうリタイヤしちゃいましたね・・・
なるほど、そうか。 エンドロールにはサッチモのサニーサイド・オブ・ザ・ストリートをかぶせましょう。
しかし連日連夜熱くなっていると、こっちもリタイヤしそうですね。
Posted by: Yow | July 10, 2005 03:08 AM