腰踏みペダリングは、腰踏みウォーキングからだ (たぶん)

近ごろ自転車に乗りながらなにを考えているかというと「おしり」のことばかりです。
いえいえ、自分のおしりの筋肉のオハナシですよ。
どうもちかごろ腰回りが凝るなぁと、ストレッチをしてみたりしていたのですが、街をぶらぶらと歩きながらふと気が付いたのは、オレは歩くときに腰まわりの筋肉をぜんぜん使っていないじゃないか、ということでした。 つまり腰は肩と平行になったまま、股関節から下だけを右に左に動かしているだけ。 腰まわりの筋肉は同じ姿勢を保つためにがっちり固まったようになっているんじゃないだろうかと。
これはきっといけない習慣に違いない ・・・駅までの道を歩きながら、突如として腰を振りはじめた怪しいオヤジなのでありました。
脚を蹴るときにおしりから背中にかけての筋肉もちゃんと使うと、骨盤は自然と左右にシーソーのようにゆれます。 踏み出すほうの足は、すこし高く踏み出されることになるので、フトモモはすこしサボることができる。 腰のあたりの背筋まで意識すると、なかなか姿勢のいい、元気そうな歩き方ができあがります。
ぷりっぷりっとおしりを振って歩いていると、街行くひとびとのおしりもついつい観察してしまいます。 ・・・ますます怪しいなあ。
ワタクシの三日にわたる学術的観察によりますと、ひとの歩き方にはだいたい三種類があるようですが、言葉だけではなかなかうまく説明できないので、ワタクシ今回はアニメーターとしてデビューすることにいたしました。 はい(^^)
|
腰踏み歩行法 ケツ筋引き締め型 |
ツマラン歩行法 中間型 |
モンローウォーク法 ケツ筋脱力型 |
我ながらなかなか上出来。 シンプルな線のなかにいきいきとしたおしりの筋肉の動きが見えまよね。 よね! いやー、天は二物も三物も与えるものでございますね。 ドリ○ムワークスもビックリだ。
まあ冗談はさておいて、おしりの筋肉を使って歩く方法をさしあたり「腰踏み歩行法」と呼ぶことにします。 じっさいに歩くときの後姿はこれほど大きな動きにはならないようですが、カラダに伝えるイメージはこんな感じです。
これとは逆に、おしりから背筋にかけての筋肉の力をぜんぶ抜くようにすると、骨盤は逆の方向にかっくんかっくんとゆれます。 ワタクシの学術的観察によれば、これはいわゆる「モンローウォーク法」という歩行方法で、やっぱり女性に多い傾向があるようです。 意外なことに痩せ型の若い男性にも見られることがありますが、そんなもん見せるな、と言いたい。 って、なにを怒ってるのかわけがわかりませんが、まあとにかく腰踏みとモンローで腰がちょうど逆に動いているのがおわかりでしょうか?
しかしですね、さらにワタクシの三日間にわたる学術的観察によれば、モンローウォーク法で歩いている女性は意外なほど少なく、このように骨盤を平行に保ったまま前後に脚を送り出すだけの「ツマラン歩行法」であることがほとんどであります。 じつにツマラン。 オモシロクナイ・・・ という学術的成果を得ましたので、もうすでにフィールドワークは実施しておりませんよ。 ホントだってば。
ま、いずれにしましても、おしりの筋肉を使った腰踏み歩行法のひとはなんとなくアスリートな感じがします。 うしろから鑑賞していて、もとい、自分でやってみてもじつによいものです。 歩くペースは自然とゆったりとして、歩幅は広くなるようです。 この歩き方では、せかせかと歩くことはムツカシイ。
えー、なんども申し上げるようですが、ワタクシの肩書きはサイクリストでございますから、これは自転車のペダリングにも応用するのは当然のことでありまして、ちょっと調べてみたところ 2000年にサイクルスポーツ誌上に掲載された「腰踏みペダリング」というのが、ちょうどこれに近いのではないかということが分かりました。
なあんだ、みんな知ってるんじゃん。 みんなやってんじゃん。
はやく教えてよ (^^;)
というわけで、さっきのアニメーションは自転車にのっているひとをうしろから見た絵にもなっておりまして、およそこんな分類でしょうか。
腰踏みペダリング 低回転高トルク型 | 腰踏まずペダリング 高回転低トルク型 |
サイスポの記事によれば骨盤を前に傾斜させて尿道部分をサドルにこすりつけるような乗り方が推奨されているようですが、これはイヤです。 乗ってられません。 自転車のためにデリケートな尿道を犠牲にするなんてトンデモナイ。
ワタクシの実験によりますと、ママチャリにまっすぐ座った状態でも、骨盤を左右に重心を移しながらおしりの筋肉を使うことはカンタンにできるのであります。 たしかに骨盤を前傾するとやりやすくなるようではありますが、骨盤を立てたままでもおしりはちゃんと使えます。 ひょっとするとこれは正統派の腰踏みペダリングではないかもしれませんから、なんなら「しり踏みペダリング」と呼んでもいいんですが。
じっさいワタクシはママチャリの信号発進時に、電動アシスト自転車と腰踏みペダリングで勝負しております。(やめとけって)
ちなみにモンローウォーク法は自転車のうえではどうやってもできません。 あたりまえかもしれませんが。 ためしにやってみてください。

腰踏みペダリングをすると確実にトルクが強くなるので、発進時や登り、そして向かい風のときなどにやってみると、すぐに効果を確認することができます。
またトルクをかけつづけてもフトモモの筋肉はある程度サボることができるので、トルクを長く維持できるようです。
しかしペダルの回転を上げていくとおしりがあまり使えなくなっていきます。
ペダルを軽くくるくる回しているときは「ツマラン歩行法」と同じで、骨盤はサドルの上に固定されるのが自然なのですが、 腰踏みペダリングをしながら、ケイデンスを維持することがうまくできるかどうか、それが目下の研究課題なのであります。
おしりも軽く使いつつ、ペダルをくるくると回せるようになればラクチン高速巡航への道が開けるはずなんですが。
というわけで、連日の腰踏みウォーキングで、なんとなく腰まわりが柔らかくなってきたような気はするのですが・・・ しかしなあ、自転車の上はともかくとして、街を歩きながら、ぷりぷりとおしりを振っているオヤジってのは、うーむ・・・ どおなの!?
The comments to this entry are closed.


Comments
いやあ、学術的観察にもとづくアニメーション、ケッ作であります(笑)。だれかが言う前にべたな合いの手を、とりあえず。
Posted by: Fallout | June 26, 2005 06:06 AM
あ、なるほど。 ということは、
これがはしり屋の秘けつというケツ論 (^^)
Posted by: Yow | June 26, 2005 09:37 PM
ぎゃふん、倍返しだぁ(笑)。
それはさておき、大きめの自転車を与えられた子供は、必然的に腰踏みペダリングになってますよね。そのまま自然に立ち漕ぎに移行するし。私のように、楽さ優先でサドル低めのポジション、だと難しいかも。
Posted by: Fallout | June 27, 2005 05:50 AM
うぷぷ、勝った(って、違うだろ)
まじめなハナシ、サドルを上げちゃだめみたいですよ。 ただ腰が伸びるのと、腰で踏めるのとは違うので。 いつもの高さで腰を使うとモモが楽になる、というのを最初に確認するのがいいような気がします。
Posted by: Yow | June 27, 2005 10:43 PM