Zebra Style
古いロードである。
「ロードレーサーにプラスチックの泥除けを付けたのが欲しいんです」と、
1985年ごろに上野の横尾双輪館でこしらえてもらったものだ。
とにかくチューブラーの乗り味を試したかったのだ。
べつだんレース志向はなかったし、クラブモデルのようなスタイルならチューブラーでお散歩しててもよかろうと。
そんならなにも横尾さんとこでなくてもよさそうなものだが、
広告写真のレーサーのまとまりのよさは横尾さんのホルクスが一番だった。
ツーリングモデルのように見えるが、じつは本気のレーサーなのよ、ってぇのが欲しかったのだった。
これを手に入れて、650Bランドナーはバラしてしまった。
舗装路でぶんぶんと音がするようなぶっといタイヤはもう要らなかった。
さて月日は流れて、ホコリまみれになったホルクス・レーサー。
さあ、かつて慣れ親しんだ「さいくりんぐ」をば、今またふただびやってやっかな。
というのが、2003年秋ごろのこと。
ぼろぼろのサドルとバーテープを取り替えて、タイヤを新調したところがこの写真である。
駆動系、ハブ、ピラーは初代デュラエース。リムはスーパーチャンピオンのルート。
ハンドルとステムが日東、
ブレーキはレバーがシュパーブ、アーチがグランコンペ。
ちょっとぼろの目立つブルーメルのマッドガード。その名をクラブ・スペシャル。
それに新しく買い込んだサンマルコ・リーガル。
ビットリアのチューブラーが、これが21世紀の写真だという唯一の証拠だ。
さぁ、ここから目まぐるしいパーツ変更のあり地獄が始まるのである。
カスタム・メイドの自転車をよく「魔物」というが、まさにそれ。
またもや取り憑かれてしまった。
というわけで、
白黒のコントラストがいやに目立つ、この頃のスタイルをとりあえず Zebra style と呼ぶことにしましたとさ。
Recent Comments